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2017年8月31日木曜日

鈴木たろうの相変わらずっぷり

日本プロ麻雀協会今期Aリーグ第九節の寸評がアップされていたのだが、
たろうさんの打ち方が相変わらず色々な意味ですごかった。。。。

http://npm2001.com/jannou/jannou-a.html


※以下一部抜粋
オーラス。以下、各家の持ち点。
東家 21000
南家 23500
西家 24900
北家 30600

ここで東家ののたろうが5巡目聴牌
四五④⑤244555777 ツモ六 ドラ⑦

皆さん、これどうしますか?
どうも何もリーチしかない、という方も多くいるはず。

しかしここからたろうさんはダマテンにし、
三順後に⑥ツモって4切ってフリテンリーチ
四五六④⑤⑥4555777 ドラ⑦

「相変わらずだ」と思ってしまった。
まあトータルポイントをさらに磐石にするならこの選択は無くはない。
ただそれでも既に充分形のこの手、
それでも「5巡目ならもっと稼ぎたい」と考える思考、
従来の戦略にとらわれない発想、
そして強欲さ

「色々と変ってないなあ。いや細かい部分は常に変えてるんだろうけど」
とか思ったわけだ

「聴牌だからといってあがらなきゃいけないって法律はない」
「固定概念にとらわれるのはまだ研究が浅い証拠」

昔からたろうさんが言ってきた言葉の一つである。
上記の寸評を見て、「そういや昔セットしてて凄い見逃しされたことあったなあ・・・」
と思いSNSを久々に開いて検索してみたらちょっとした記事もあった。
せっかくなのでこの日記の最後にはっときます。興味ある人はよんでください。

まあしかし、今年も決勝でたろうさんの勇士が見れるのは楽しみだ。
去年の決勝が終わった時、
僕は正直に「こんなに悔しそうなたろうさんは初めて見た」と思った。
本人と後に話をしても、相当に堪える敗戦だったのが本当に伝わってきた。

いつものらりくらりとした態度のたろうさんだけど、麻雀に対する情熱は誰よりも熱い。
今年の決勝にかける思いはかなりの物だろう。
期待したい^^

【以下、過去のSNSより抜粋したたろうさんの狂人っぷり】

南3局
東家 俺:33000
南家 たろうさん:21000
西家 たっちゃん:6000
北家 いっちー:40000

8巡目 
四四五六七②③⑤⑥⑥⑦⑦⑧ ドラ七

まあリーチしますよね。
トップ目で仕掛けていたいっちーだったが、このリーチを見て後退。
たっちゃんも現物メインでオリ気味。
そして突っ張ってくるたろうさん。
うーむー、張っているのか?現張り?
「張ってますか?」と聞くと満面の笑顔を返される。

そして終盤に差し掛かろうと言う所で俺が引いたのが四。
会社が違う!!つーか当たったりするか??
だが、俺がツモ切るとたろうさんは微動だにせず次のツモへ。
セーフ!!!

するとたろうさん
「リーチすればいいんでしょ!」
ツモ切りリーチを敢行。

つかめやボケ!との願いもむなしく数巡後に俺が一を切ると

「ロン」

二三七八九(1)(1)112233 ドラ七

・・・・(´・ω・`)
あの、、、、
それ四も当たりだったんじゃ
3900で勘弁してもらえませんか???
※ちなみに一四は特に現物でもない。

 「こうした方が面白いでしょ?」
満面の笑顔で答えるたろうさん
「でもツモ切りリーチでいっちーが出してくれるの期待してたんだけどな〜」
さらに満面の笑顔で答えるたろうさん






たまたま店の中にサンドバッグが置いてあるところだったので、
「たろうくたばれ!」と右ストレートを数発かまして店を出ました。


おしまい

懐かしくてちょっと読んでて切なくなった日記でありました。

2017年8月28日月曜日

真の麻雀バカって類は大体は競技選手になってしまう、というお話

雀荘メンバーと麻雀プロは切っても切れない関係にある。

現状では麻雀プロという肩書きは独立して生計を立てる事が出来ない以上、
大多数のプロは何かしらの生計手段を持っているわけで(当方の場合は会社員)、
その1つの選択肢としてメンバー業が当然あるわけだ。

というか、
若くしてメンバーになるヤツは麻雀プロの肩書きをもっている人の方が多数ではないだろうか。
このゲームを生活の中心として置く以上、そこに承認欲求を持つ事も、その為の手段として麻雀プロになる事を選ぶ事も、至極当然に思える。

そして「メンバー業」というのは麻雀に求めらる技術の高さという点では、
麻雀プロよりも過酷な環境にさらされているともいえる。

勝てないメンバーは色々な面から仕事を続ける事が難しい。
長年安定した成績を残せるメンバーというのは言うまでもなく技術的にも精神的にも強い人が多い。
そしてそういった「強いメンバー」というのは麻雀プロの間でも知られている人がいたりする。

例えば現Aリーガーの仲林圭はその典型だった。
協会の試験を受ける前から、彼は幾つかの雀荘にて既に名の知れた凄腕のメンバーであり一部プロの中では名の知れた存在だった。
そして数年後の彼の実績はその技術力を証明しているともいえる。



さてその一方で、
強メンバーとして名の知れた存在でありながらも麻雀プロにはなろうとしない人というのも数多くいる。
「店のシフトの都合」
「金銭的な旨みがない」
人によって理由は様々だが「麻雀で生きる事を選ぶ ≠ 麻雀プロになる」という事では必ずしもない。
麻雀はあくまで金銭を稼ぐ為の道具、と割り切るのも自然な思考の1つだろう。

そして改めて、
今年の最高位戦クラシックを獲得した日本プロ麻雀協会の堀慎吾
彼も都内の雀荘業界でかってその名を知られた強メンバーだった。

鈴木たろうが昔店長をしていた中野の店とか、幾つかの雀荘にて安定した成績を残し続けるメンバーとして、多くの若手・有名プロがその名を知っていた。
が、彼が日本プロ麻雀協会の門をたたくのは、僕が彼を知った8年ほど後である。
彼が協会の名簿にいるのを見て「何で今更」とか思った物だw

まあこういうヤツは他にもいる。
当協会のB1リーガーである千貫 陽祐とか、
今や最高位戦女流のトップである大平 亜季とか。

「何で今更プロになったの?」という僕の問いに、
堀は「あんま意味感じなかったけど、やってみたくなってさ」と言っていた。

でもその後に幾つものタイトル戦にほぼ皆勤で出場している姿を見て、
普段ののらりくらりとした態度の裏側に、案外強い承認欲求があるんだろうなあ、とかちょっと思ったりもした。

麻雀打ちとして十分な評価を業界関係者には受けている。
生活するうえでは何も困らない。
でもそれだけじゃやっぱり人は満足できなくて、
オーバーな言い方をすれば片山先生の「牌賊!オカルティ」にあるように、
「自分の名前を刻んでみたい」という欲求にかられるのだろう。
それが人間なんじゃないかなあ、とか思ったわけだ。


というわけで、8/26(土)はそんな堀さんの名前が競技麻雀史に刻まれたわけであります。
前日に「頑張れよ」ってラインしたら
「まあ流してりゃ大体勝つ」とかいう返事が来た。
どう考えても流してなかった。見ててすげーハラハラだったw

でも改めて堀さんおめでとう。
やっぱり自分が強いと思う打ち手が勝ってくれるのは嬉しい。
そんな事を思った一日だった。


しかし最近協会員がオープンタイトルで強いねえ。
松本といい佐月といい近藤千といい、
僕もなんか決勝とか残りたい・・・・

おまけ:
ちなみに僕が堀さんに会ったのは第7期優駿杯(棋士会主催のオープンタイトル)のベスト16、
今から13年前です。

当時20代前半の僕は、
どうも堀さんに自分のリーグとかを偉そうに話してたらしい。
その事をまーったく覚えてなかったのが、それを数年後にその事を指摘された時は「自分にもそんな時代あったのね・・・」とか顔から火が出るほど恥ずかしくなったw
そしてその大会のベスト8(準決勝)のトーナメントで、
大接戦からチョンボして吐きそうになりながら会場を後にしたのは今でも良く覚えている・・・・・・(--;)

2017年8月23日水曜日

私見にともなう麻雀プロ紹介その9:賀佐裕樹

今回の記事は特に本人の許可を取ってません。
※連絡先を知らないので取り様がなく^^;

というわけでこんな社会の末端のブログながらも、
もしも苦情が来たら削除します。あしからず。



さて表題にある通り、今日書くのは私にとって協会に残っている数少ない先輩の一人、、
協会1期生の賀佐裕樹さんであります。



年齢不詳。協会1期からいるので推定40歳。
趣味不明。
職業不明。
僕との接点は特に無く、会話をした事一切なし。
ここまで長く同じ団体にいて一度の会話もない人って、東京住まいのプロの中では賀佐さんくらいの物・・・・

協会員の中でも彼と仲がいいって人をほとんど知らないので、あまり社交的に他のプロと絡むタイプではない模様。
そういえば朝倉ゆかりは接点があるとか言ってたな。



「じゃあなんでお前この人の記事書いたんだ?」
というツッコミが聞こえそうなのでお答えしましょう。

実は賀佐さん、
地味に数々の協会レコードを持っている方だからです。

まず今回の記事を書こうと思った発端、
今期この方が作った協会記録について紹介しようかと。

まず今期前期Dリーグ最終成績をご覧ください。
賀佐さんが9位で昇級しております
https://twitter.com/ClubNPM/status/896296971580751873

そして次に、
当協会の福井さんが趣味で作ってる以下データをご参照ください。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1zZkqhFdDH8oda1UK1hw-EfUt-bwJOZIhtOJDm8x6kMA/

これにより判明したのですが、
賀佐さんは今期の昇級が16年目の協会選手生活において初となっております。
※最高位在籍時代もあったはずなので、その時は昇級していると思われる。

しかも彼は協会在籍からの16年間リーグ戦に皆勤で出場しており、
今回が23期目のリーグ戦、

23期目および16年目にいたっての”初昇級”、これは文句無く協会新レコードであり向こう10数年破られる事は無いと思われます。

なんせ1期から在籍していないとそもそも樹立できなかった記録、
そして女流しか出てない人や地方所属に似た年数の記録はありますが、ここまでの皆勤者が樹立というのは、次点をさがすのが面倒になるほどのずば抜けた記録なわけです。

まあ一つこの背景を書くのであれば、
賀佐さんは協会デビューがB1リーグ、
つまり極めて昇級しにくい所からスタートし、何回もの残留をしている点にあります。
そういった特殊事情もなければなかなかに難しいこの記録なわけで。

そして他にも幾つか賀佐さんの持つレコードを紹介。

まず在籍したリーグ数
B1, B2, C1, C2, C3, Dと6個のリーグを渡り歩いており、
これはA~C3を渡り歩いている土子、岸本、岸、綱川、矢島、小川、仲林、田内、蔵と並ぶ協会最多タイ記録となっています。
まあこれはその内破られるでしょうが。

そしてリーグ戦出場回数。
後期C3リーグが24回目のリーグ戦となり、これも近藤千雄と並んで協会最多タイ記録。
しかも千雄が現在通期リーグのB2に所属している事、賀佐さんが半期リーグ所属であることを考えるとおそらく来期単独首位になる見込み。
※次点の23回が宮崎 信一、橘 悟史、赤塚 修の3名。

ちなみに第7期に賀佐さんがB1から降級したときは、
”別卓”の浪江さんに最終日390P差を逆転されたという悲劇的な事もあったりしました。
これも推定ですが「別卓者に逆転された降級の最多ポイント差記録」なのではないかと。

さて、こうして改めて見て、
長いキャリアの中で改めて賀佐さんが色々な協会記録を持っている事が今回判明し
僕は素直に「競技を愛してるんだろうなあ」と感動を覚えてちょっと記事にしてみたわけです。

以前に違う記事で書いたのですが、競技の成績というのは所詮水物です。
協会で言えば土子みたいに、それなりのキャリアのある中堅がいきなり昇級を続けてAリーグに行く事もあれば、
長い間Aリーグにいた人がいきなり降級を続けて下位リーグに行くこともある。
そこからまた這い上がってAリーグに行くケースもあるんですね。最高位戦の宇野公介さんとかその典型かと。

淡々と競技を続けた末に作られたいくつかの記録、これは本気で賀佐さんの誇るべき足跡だと思うし、同じ競技選手として敬意を払ってます。
これからもこの記録を更新して、そしていつか上位リーグでまた戦う賀佐さんをちょっと見たい。
そんな思いを込めて締めくくりたいと思います。

・・・でも冒頭の通り、
賀佐さんご本人がこの記事不快に思ったら消します。
ご本人様、もしも何かありましたらご連絡ください^^;


とりあえず協会16年目にて初の会話を今度試みようかな、、、w

2017年8月21日月曜日

8/21はウサイン・ボルトの誕生日であり

そして私の誕生日でもあるわけです。
おめでとう俺!!


今日で37歳ですよ。
もはやアラサーでもないアラフォーですよ。
早いなあ・・・・

思えば日本プロ麻雀協会に入った時、
僕は22歳でした。まだ大学5年生。

まあ入ったきっかけは、
大学の単位が1単位足りなくて留年する事になり、
その一年で何かやりたいと思い、
麻雀プロに興味持って、
当時僕の高校の同窓生が日本プロ麻雀協会に入ったのを知って、それを追い門をたたいたんですよ。

それからもう15年。
そう考えると僕の人生、
留年した1年で思った以上に方向性が狂ったわけでw


・・・と数年前までは考えてたんですけどね。
最近は「多分そのときにプロにならずとも数年後にはなってたんだろうな」と思う。
まあそう考えると、良かったのかもしれない。
だって大浜とか宮崎和あたりが自分の「先輩」になってる姿とか、
精神衛生上あんまり想像したくないしw

で、ちょっと学生時代を最近思い出したんですよ。
僕は高校2年生時に麻雀にどっぷり嵌りだしたんですよね。
当時まわりの友達もはまりだして、それにのせられて。
ただ大学に入る時に「麻雀やめよう」と試みた。
このゲームに10代、20代の多くの時間を費やすとか想像したら寒気がした、というのが正しかった^^;
もっと色々な友達を作りたい!と思って、麻雀と全く関係ないところに人脈作った。
今考えると良い体験をした時期だったと思う。
でも一方で「楽しかったか?」と聞かれると微妙な時期でもありました。
実際、学生時の人達とは今ほとんど連絡とってません。
「あんまり価値観が合わなかったのかもなあ」と今でも思う。

その頃、周りの人達と会話してて「俺って変ってるのかなあ」と思う事は多かった。
実際僕は奇異な存在だったのかもしれないw
でも麻雀プロになって数年たつと、女性も男性も自分と同じような奇異な人がまわりにゴロゴロいて、気付いたら自分が「普通」になってて、「人生って面白いな」とちょっと思った。

学生自体の知人とかからみたら僕の人生どう見えてるんだろうか。
「変ったヤツだったけど、大人になっても変った生活してる」って見えるのかな。
本人には良く解らんですが。

まあ改めて、
36歳の1年間も充実した良い1年でした。
色々な人に出会えたし、色々な経験も出来たし、
37歳の1年間もっとより良い物にしたい。
・・・・とこの年で思える事がちょっと嬉しく感じた誕生日でありました。

今年の目標はまあ特に変らず、
「できる事からコツコツと」ですかね。
麻雀も人狼も色々勉強したいなあ。特に人狼は伸びしろしかないレベルなのでw

まずは最終節目前のリーグ戦を最高の形で締めくくりたい。
これは「願望」なので「目標」ではないですがw

改めまして皆さん今後ともよろしくお願いいたします。

2017年8月18日金曜日

麻雀界の故人を偲ぶ その2:飯田正人プロ

いよいよ8/20(日)から最高位戦Classicの決勝が始まるにあたり、
今日はこちらの故・飯田正人プロについて書いてみようかと。

※記事が記事なので全体が敬語調の文章になります。ご承知置き下さい。

飯田先生は最高位を合計10回(14期~17期においては4連覇を達成)獲得し、「ミスター最高位」「永世最高位」と呼ばれたまさに最高位戦史を代表する打ち手、「大魔神」の愛称でも親しまれていました。
無論僕ら世代のプロの多くが憧れ目標とした選手です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%AF%E7%94%B0%E6%AD%A3%E4%BA%BA

飯田プロの経歴などは上記のWikipediaをごらん頂ければと思いますので、ここではそれ以外の事を。
飯田プロを語る上で絶対に欠かす事のできない存在は現在でも最高位戦Aリーグにて現役で戦っている金子正輝プロでしょう。

お2人は最高位戦に第6期に入会した後(デビューしたリーグは別)、
ともに最高位戦を代表する選手として戦い続け、数々の死闘を最高位決定戦にて繰り広げる事になります。

※以下記録は2017年6月現在
飯田先生、金子先生の最高位決定戦出場回数は両者とも19回、無論1位の記録、
そしてお2人は決勝にて11回対戦しています。これも同一選手の決定戦対決数にて堂々の1位。
さらに飯田先生の最高位10回が歴代1位なのに対して、金子先生は4回で2位、まさに両者が同団体のトップとして戦い続けた証といえる数々の記録となっております。

しかし直接対決の結果だけを見れば11回中10回飯田先生が最高位を獲得、
一方で金子先生は飯田先生がいる決勝では1回しか勝てなかったという事実があります。(24期)。
そもそも飯田先生が「金子先生がいる決勝では90%以上優勝している」というのも凄い事であり、数字だけをみれば飯田先生の圧勝、まさに金子先生にとって飯田先生が天敵だったといえるでしょう。

ですが世間の打ち手としての人気はどうだったかといえば逆だったかもしれません。
独自のキャラクターと「牌流定石」にて人気だった金子先生に対して、
極めて自然な進行を好んだ寡黙な飯田先生を実績とは逆に”地味”と見るファンもいました。
その点でもまさに対照的だった二人と言えます。

ちなみに僕は生前の飯田先生とお話した事がほとんどなく、お会いしたのは第3回のTwinCupに出場して頂いた時のみでした。
この時生まれて始めて(そして最後の)同卓もさせて頂き感動したのは良く覚えてます。

さてそんな飯田先生について僕がよく覚えているのはやはり最高位決定戦についてです。


まず第33期、
この年飯田先生は5年ぶり9回目の最高位を獲得するのですが、
その時に最後まで優勝を争ったのもやはり金子先生でした。
3日目までは金子先生が首位を独走する中で飯田先生が猛烈な追い上げを見せデッドヒートの末勝利、歴代トップの2人の争いに多くのギャラリーが酔いしれた名勝負です。

そして第35期、飯田先生最後の決勝がこの年でした。
始まる前から「これが最後」と先生が言っていた為、当日の決勝会場には他団体の選手もおおく駆けつけた中で行われました。
飯田先生は準優勝に終わりましたが、会場のほとんどがその最後の勇姿に対してあつい応援を送った一日
・・・というか村上さんがあんなに応援されていない状況は後にも先にも見たことがないです。僕の思い込みかもですがw

この年は対局後の各人のスピーチも本当に心打たれる物がおおかったです。
佐藤崇さんが自分の不運に嘆きながらも
「少なくとも今の僕には勝ちを見出せる展開はこなかった。未熟でした。」
と語った事、

村上さんがそんな佐藤さんを
「自分には無い強さを持っている」と称し、実際に村上さんだからこその強さで初の最高位を勝ち取った事、



でも何より飯田さんが
「今年を最後と思っていたけど戦い終えて改めてまた頑張りたくなった」と言ったのを聞いて、
その場に居た多くの人が拍手を送っていたのを記憶しております。

それだけに2012年の復帰予定前の死去のニュースは本当に残念でした。多くの人が涙を流していた姿も覚えています。

そしてその生前の功績をたたえられて「最高位戦Classic」は「飯田正人杯 最高位戦Classic」と名称変更されることになるわけです。
この事が決定したとき、生前飯田先生にお世話になった多くの選手が
「もしも本人がこれを聞いたら”ガラじゃないからやめてくれ”と苦笑いするだろう」
と言ったのも、先生の人となりを示す有名なエピソードだと思われます。


さて今年の決勝がいよいよ8/20(日)に始まります。
先生も天国で見守っていると思われるこの戦い、私も放送見ながら楽しませて頂きたいかと思います。
選手の皆さんがんばって下さい。
僕の注目は協会の堀慎吾。
世間の知名度はそこまで高くないかもですが、その実力の高さは多くの選手が認めている名手です。



最後に、
すみません先ほどの第35期最高位戦のコメントについて、
水巻さんだけ何を喋ってたか思いだせませんでした。
どなたか覚えている人がいたら僕にこっそり教えてくださいm(_ _)m
水巻さんオチに使わせて頂いて申し訳ありません^^;
色々と尊敬してます!キリッ


決勝一日目放送URL
ニコ生 ⇒ http://live.nicovideo.jp/watch/lv304759940
Fresh! ⇒ https://freshlive.tv/threearrows-ch/144186

2017年8月16日水曜日

スリアロ33時間生放送について書いてみる

「シュレディンガーの猫」という有名な思考実験がある。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%81%AE%E7%8C%AB

まあ本実験と主旨を簡単に説明すると

①とある密室に青酸ガス発生装置をおく
②猫を中におく
③一時間以内に装置が作動する可能性は50%

●一時間後に観測者は「猫が死んでいる」「猫が生きている」のどちらかを観測する事になる
 ↓
●箱を開けるまでの状態は科学的に「両者が重なりあった状態」と呼べる。
●つまり箱を開けた段階から、”観測者にとっては”状況が劇的に変化する事になる。

という点にある。
このように「とある一つの行動がされた前と後で状況が大きく変わる」というのが、選択型ゲームでは多々ある。
※シュレディンガーが一番主張したい点はちょっと違う点なので、興味ある方はリンク先見てね。

たとえば麻雀
二三四②③2346799白白 ドラ白

ここから6切るか9切るかというのは一長一短である。 
そして打ち手は「どちらを切るのが有利か」を確率的に考える。 
状況次第で「9切りが100なら、6切りは80」といったように数値的にも直感的にも比較する。
ところが一旦どちらかを切ると、その前に考えていた数値比較には意味がなくなる。
あとは下した結論とそれによる状況が残るだけなのだ。

ここらへんの事象は選択型ゲームでは日常茶飯事であり、
「逆転劇」というのはこういった性質からおこる物である。

目の前に幾つかの想定ルートがあり、
 基本的に「リードしている人」とは大体のルートにおいて有利性を保てる立場にある人をさす。
ところがその中から偶然的かつ人為的に最悪ルートが選ばれると、それまでの状況に関係なく状況が激変する。これは相手方の好手や自分の悪手が重なり合って起こる。
これが「逆転」なのである。
そしてこの後にまた似たような逆転が起きると、いわば「熱戦」といわれる様な勝負になるわけだ。



さて改めて、スリアロ33時間生放送、 やはり一番書きたいのは人狼放送の一戦目!
伝説のケルヴィンゲームである。


・初日 狼で霊媒騙るも吊られる。(この時点では狼不利)
・二日目 村が霊ローラー完遂して。(これでちょっと不利くらい)
・三日目 狂人のケルヴィンが狩野に黒出しして吊り。しかも村はケルヴィンを信じている(狼結構有利に)
・四日目 狂人のケルヴィンが五反地を白確定にした事もあり、狼の谷が吊られる(狼がちょっと不利に。狂人なにしてくれとんねん!)
・五日目 狂人ケルヴィンの大活躍で村勝利!

ケルヴィンの好プレイにより一気に狼有利になったのが、 
ケルヴィンのスーパープレイで大逆転を食らう。

まさに上記に書いた「選択ゲームの性質とそれがもたらす逆転」 というヤツを絵に描いた名ゲームだった。
負けた側としては複雑な心境だったが「狼が勝つであろう凡試合がケルヴィンのスーパープレイで伝説の試合になった」とはなうさが称したこのゲーム、是非ともご覧ください!w

 そのほかにも 五十嵐代表断髪式、
今回の企画のために体を張り茶番にもつきあってくれた代表、
断髪後、髪の毛がかなり服に混入していて本気で申し訳ない気分になりました。。。
改めて今後ともよろしくおねがいいたします!


そしてゲス飲み 今年はちょっと去年を反省して比較的セーブ気味に・・・・ もしも期待している人がいたなら来年は頑張りますw
古屋に襲い掛かる大浜の図

その他含めてご視聴ありがとうございました! スタッフの皆様お疲れ様でした!
TSも是非に!!
 ニコ生 → http://live.nicovideo.jp/watch/lv303565152
FRESH!
→ https://freshlive.tv/threearrows-ch/138981

2017年8月14日月曜日

夏の恒例行事 スリアロ33時間生放送

8/14(月)12時より、
麻雀界夏の風物詩ともなりつつある、スリアロチャンネルの33時間生放送が行われます。
今年も運営のとよぴーが死にそうな顔しながら仕事している姿が目に浮かぶ。

ニコ生 → http://live.nicovideo.jp/watch/lv303565152
FRESH! → https://freshlive.tv/threearrows-ch/138981

さて大まかなタイムスケジュールは以下の通りです。
ちょっと前後する可能性はありますが。
私の出演は主に21時からの断髪式と、22時からのスリアロ村の予定。
その後のゲス飲みもちょっと出る、かも!

【プログラム】
12:00~ 京都グリーン杯 灼熱の下剋上祭り
21:00頃 日本プロ麻雀協会代表・五十嵐毅 断髪式
22:00頃 人狼スリアロ村 出張版
4:00頃 命のゲス飲み6:00頃 ラジオ体操
7:00頃 麻雀界ニュースNOW
9:00頃 クイズ! スリアログランプリ
12:00頃 スリアロポーカープレイヤーズ
14:00頃 麻雀の鉄人 挑戦者池谷直樹

・・・・
思えば数週間前、
私AbemaTVの「麻雀駅伝」について以下のような記事を書いたのです。
改めてわが団体の代表「五十嵐毅」が「アマチュア連合に負けたら坊主になる」と明言していたこの大会、アマチュア連合の優勝により、その断髪が決定したわけですが、

その断髪が当番組内で結構されるのが決定し、
その断髪権(?)を得た当団体所属の女流「命(みこと)」のアシスタント的な立ち回りで、私ちょっと出てまいります。
大会の結果辞退は協会員としてかなり屈辱的なのは事実ですが、
せっかく代表が体を張る今回のこの企画、全力でもりあげてきます!

http://susumutakenaka.blogspot.jp/2017/07/2017-or.html

考えてみると、
他人の頭を刈る瞬間に立ち会うとか人生でも初の事なので、どう進行したらいいのか良くわからんのですよね・・・
どうせ坊主にしちゃうなら、
その前に金髪にしたり弁髪にしたりチョンマゲにしたり、いろいろやってみたいけど、
あまりやりすぎると団体を除名される可能性があるので、
ほどほどにしますかね(^^;)

そしてその後の人狼はいつもどおり、
今回は麻雀界のトッププロ「鈴木たろう」「多井隆晴」「石橋伸洋」が出演。
スリアロ村民達は「普段麻雀では勝てないけどこっちならボコれる」とか意気揚々らしい。

それが終わった後はゲス飲み。





ちょうど一年前でした。
今年のプログラムと同じように、人狼のあとゲス飲みに参加し、
僕は気付いた時には家の床にて浴衣姿のまま寝ていました。
放送の記憶も家に帰る帰路の記憶も一切なく、

とりあえず自分が出演したゲス飲みのパートを見て、
自分がただの酔っ払いオヤジになっているのを確認した結果、
「生放送での禁酒」を決意して、ツイッターのアイコンを変えたのであります。
そんな私がついに、禁酒解禁!するかも!








まあ他の番組も含めて盛り沢山の33時間。
皆さん是非ご視聴ください!

2017年8月12日土曜日

麻雀漫画について書いてみる⑧ ノーマーク爆牌党

今日紹介するのは片山まさゆき先生の代表作の一つ、ノーマーク爆牌党
「麻雀漫画史上最高の傑作」
当作品をこう評価する麻雀プロは多い。



まあ言うなら
「オレたちの学年でバスケットをしていて武石中の三井寿を知らない奴はいなかったよ・・・」
という、かの名言と同じように
「オレたちの世代で麻雀プロをしていて片山先生のノーマーク爆牌党を知らない奴はいなかったよ・・・」
と言っても過言ではないくらいだ。

この作品の主な魅力は以下の通り
・骨太な麻雀理論に則ったリアルで緻密な闘牌、
・魅力的なキャラクター達
・所々のギャグ要素

まさに片山先生の作品を象徴する作りとなっているわけだが、
先生が本格麻雀漫画を書くようになったのもこの作品が特に大きなきっかけと言われている。

これ以前の先生の漫画はどちらかというギャク色が強いものが多かった中、当作品も開始当初はギャグ路線の物だった。
だが先生曰く『見切り発進』のまま本格的麻雀漫画として話を進めていき、
その結果として、
絶対的な王者である爆岡、
その打倒を目指す鉄壁、
そして茶柱・八崎らサブキャラクターも織り交ぜた本格的麻雀漫画となり、
結果不動の人気を得る名作へと昇華していったのである。

そして前述の通りその作品構成は後の先生の作風にも大きな影響をあたえる事になった、らしい^^;


さて本作の最大の特徴は現在にいたるまでの全麻雀漫画を見ても並ぶ物がないレベルの立体的かつ緻密な闘牌構成にある。

タイトルにもある「爆牌」、
これは主人公の爆岡が使う相手を操る打牌(意図的にチー・ポンをさせて当たり牌を引き出す)の名称であり、その必殺技の性質上、当漫画は非常に緻密な牌姿構成(それも卓上の4人全員分)が描かれている。

麻雀ライターのバビィこと馬場さんらが全面協力し麻雀を打ちながら描いていたとの事だが、とにかく凄い。
「よくこんな物が作れたな・・・」と思うくらいに徹底的に作りこまれた牌姿となっている。

また麻雀プロについて描かれた作品ゆえにタイトル戦決勝のようなポイント状況推移を踏まえての闘いが描かれているが、上述の牌姿も踏まえてもう「こんな作品二度と出てこないんじゃなかろうか」というレベルの緻密さなのだ。

読めば読むほどその凄さがわかるし、
多くの麻雀プロがこの作品を愛してやまない最大の理由だろう。

まあ一つ言うなら、
あまりにも緻密なこれらの設定ゆえ、この作品を正確に理解するには高い麻雀スキルが要求される点だけはご注意を^^

ただそれを差し引いても、先述の爆岡・鉄壁・茶柱・八崎といった魅力的なキャラクター達とその戦いだけで十分に楽しめる内容となっている。

そして最後に、
主人公爆岡はその絶対的な強さを誇示し続ける一方で、自分の考えを最後まで明確に語る事はなかった。爆牌というすさまじい必殺技で連勝を続けながらも、その技の真相全ては結局語られない。また彼の心情(負ける事への恐怖など)も語られる事はない。

そういった真相の一部が読者にゆだねられたまま終了する点も、多くのファンを魅了した要因の一つだろう。

個人的に一番好きなキャラは鉄壁か八崎。ベタですかねw

読んだ事ない人、
特に麻雀プロの人には徹底的にお勧めしとく作品であります。

2017年8月7日月曜日

接客する側の難しさ

先週の日曜日に日本橋に行ってきた。
お目当てはこれ
「アートアクアリウム夏祭り 2017」

http://artaquarium.jp/


日本橋の「コレド室町」を主とした幾つかの商業施設にて開催されてる、
金魚アクアリウムとか縁日とかやってる催し物である。

日本橋は昔対局会場があったのでちょくちょく行っていたが、
遊びに行った事は皆無だったし、行ってみるかなと思いでかけてみた。

金魚アクアリウムは綺麗だったし、色々と面白い店も多くて楽しかった。
なにより日本橋って各県のアンテナショップとかもあって、それが楽しくて色々と買い物してしまった。(ほぼ全てご当地グルメ)

まあ人はすごかったけどその分楽しめました^^;


ただ正直に、
福徳神社の縁日会場にてちょっと色々思った事があったので書いとこうかと。

縁日会場では幾つかの出店があって、
アイスとかが食べられるほかに、金魚すくいや射的もあった。

んで、久々に金魚すくいでもやってみようかと思って列にならんだのだが、
ちょうどその時プレイしていたカップル2組がいた。

んでこの4人、
とにかく全くすくおうとしない。

ポイ(金魚すくう紙のやつ)を水に入れたまま何回も何回も躊躇して、
すくう気配がまーったくない。

あまりの長さに
「水に入れるほど破れ易くなるし、はやく終わらせろよ。非効率的な(--;)」
とか思ったけど、まあここまではまだ良かった。

だがさらに後、
水槽に手を突っ込んで金魚と遊び始めまーったく終わる気配がないので、
もはや並ぶ気がなくなり、待機列からでたわけである。

最初に言うなら、
僕はこのカップル2組が「遅かった事」に特に怒っていない。
・・・いやちょっと嘘。あまりに掬おうとしなくてイラッとしたのは事実w

水槽に手入れて遊んでたのも特に怒っていない。
だって別に金魚すくいって、手入れて遊んでもOKかもしれないし。俺細かいマナーわからんし。

ただ、
衛生面とか考えるとNGなんじゃないの?
後で多くの人が待ってるのにこの終わる気配がない事いつまで許容すんの?
とか、

正直に店側の対応にちょっとイライラしたのである。
・・・・いや、ぶっちゃけカップルにもイライラしていたが。



ただねえ、
この手の問題って店側からすると本当にむずかしいのは良く解るんですよね。
これってセーフかアウトか、それを宣告するか、これって接客やってる人が多い麻雀業界では本当に見てきた光景であり。

接客される側って「自分が今まで見てきた物が世間の常識」みたいに考える人がいる。
特に麻雀界みたいな村社会だとそう考える人を多く見てきた。
そのたびに「それは貴方の当たり前であって、世間の当たり前ではないんです」って説明するこのしんどさ「めんどくさい・・・」と思ってきた経験が僕ですら一度や二度ではない。

そういう事を考えると、
「俺の方がイライラしすぎなんだろうか」とか思って結局何もいわずに列を出たのだが、
周りの人からみるとどうなんだろうとか、ちょっと考えてしまったのである。

麻雀業界にあてはめて言えば、
客は店を選ぶ権利があるし、
店は自分の店を守る為に客を時には選ぶ権利がある。

まあこれと同じなんだろうなあ、と自分に言い聞かせつつその場を後にしたのでありました。

ただまあ自分の意見なので一応かいとこう。
「アートアクアリウム夏祭り」の関係者の方、
まあ万が一にも僕のブログなんて読まないでしょうがw、

もしも読んでいたら、
この間お伺いした時に、金魚すくいでひたすら水槽に手突っ込んで全然終わってくれない客がいて、「僕にとっては」不快でした。
もしもそれを店としてNGと思うなら、禁止事項にしておいていただければ幸いです。

日本橋は素晴らしいところだったのでまた遊びに行きます^^


帰りに日本橋の写真も撮った。
そういえば数年前にここであった出来事

友人「日本橋って車いっぱい通ってるんだな」
ワシ「、、、、あれは首都高だ(--;)」

でも結構勘違いする人いるらしいねw

麻雀を数字化なんて出来ないが、根本にあるのは結局数字、というお話

リーグ戦第8節、3半荘目のオーラスでの出来事
点棒状況は以下の通り

東家 千貫 27500
南家 ワシ 29000
西家 松本 8100
北家 須田 35400

トップの須田とは6400点差、
満貫和了もしくは1300-2600で捲くり。
その中で5巡目にこんな手だった

三四五4479②④⑦⑨中中中 ドラ三

ピンズのどちらかのカンチャン落としが妥当な形。
場を見ると、①は千貫と松本が既に各1枚切っており、③も松本
一方で、⑦を松本が1枚切っており、⑧は一切場に見えていない。

「③の方が若干ヤマにいそうだが、まあそこまで大きな差はないか」
と、とりあえず⑨を切った。



そして数秒後、「違う」と思ったが時既に遅し。

違う理由は冒頭の点数状況である。
須田との差6400を考えると、この手はリーチ・中・ドラ1の6400も視野に入れるべきだった。
ここで⑦⑨の方を残せば、後の変化次第で
以下のような高目6400リーチで同点トップを作れる可能性があるわけだ。

三四五⑦⑧⑨4499中中中
三四五⑨⑨44789中中中

数巡後に⑨引き、かなり感触悪くツモ切り、
直後に8を引いてリーチ、

しばらく後に松本から出た③をロンとしたが、裏は乗らずの5200、2着終了となった。
三四五②④44789中中中 ロン ③ ドラ 三 裏ドラ 白

シャンポンリーチだったらどうなってたかと考えたが、
それと無関係に自分の緩手にちょっと頭が痛くなったわけである。

③の方が⑧より「ヤマにいそう」「他家が掴んだらよりでやすそう」という感覚はあった。
しかし「数字的な優位性」というのを覆せるほどのものではなかったし、
そもそも曖昧な感覚が数字的条件を覆す、という状況は麻雀ではレアである。

麻雀の勝負後半とは半荘単位でもリーグ戦単位でも、
結局「つきつけられた数字条件を満たす」という事が最重要命題になってくる
「ツモれそう」
「放銃しそう」

曖昧なアナログ感覚も無論判断材料の1つではある。
そもそも麻雀自体がアナログかつ多様なベクトルの情報を内容しているゲームである以上、
全てを数値化なんてできないわけだし。

が、結局は数字的制約を満たせなきゃ、感覚もクソもない。無意味なのだ。
結果は無関係に、である。

常々僕は
「点数や条件計算が出来ない”強者”なんて競技麻雀では存在し得ない」と言ってるが、
それは上記のような背景があるわけだ。
まあその日限定でのバカヅキとかは幾らでもあるけどね。

さてそんな感じで3半荘目を終え、
4半荘目はオーラスに崎見さんの親メンチンに法銃してほぼ箱のラス、
結果的には以下のようになった。

https://twitter.com/ClubNPM/status/893751129577709568


大混戦。正直に現時点での着順は無意味だし、
現時点での昇級確率はまあ30%位かね。

「3半荘目トップだったら、、、」とかやっぱちょっとは考えてしまうが終わった物はしかたなし。

次回は8/26(土)、
同卓は以下の5人らしい

須田 498.7
ワシ 239.0
浅井 196.2
崎見 178.4
渋川 -56.6

正直に、
浅井・崎見のどちらかに勝たれるというのはかなり痛い状況なので、
まずは2者をおさえて自分のプラスを伸ばすのが命題だが、
色々と選択肢が残るのは須田への対応。
このまま昇級争い3枠の1つを確定させるのは出来れば避けたいが、
上記の2人にプラス叩かれるよりはここに叩かれた方がまだマシなわけで。
・・・・とこんな感じで色々な思惑が交錯する4半荘になるのでしょう。

まあそれ以前に、
まずは別日対局の堀さん(現在暫定2位)がポイントぶったたかない事を祈るのみ!


こんな感じですね。

堀さん、
クラッシック決勝進出おめでとう!
堀さんの実力は良く知ってるし、本当に優勝して欲しいと思ってる!
応援してる!

その分リーグ戦はほとほどに負けといてください!
こっちは応援してない!

以上

2017年8月5日土曜日

最終節よりも8,9節あたりが一番周りがピリピリする

日本プロ麻雀協会の通年リーグは全40半荘を10日間に分けて行う。
つまり第1節は1,2,3,4回戦、第8節は29,30,31,32回戦
となるわけだ。

言うまでもないことなのだが、
最終節に近づくほど1回1回が締める残り全体への比率はどんどん重くなる。
1節目1回戦は残り40回中の1回、つまり2.5%
これが8節目1回戦だと12回中の1回で8.3%、
第10節目1回戦だと4回中の1回で25%、

終盤に近づけば近づくほど1回の結果が示す意味合いは本当に大きい。
1回が終わるたびに各人のため息もおもくなってくるし、
自分以外の卓の結果が気になることも増えてきて、合間時間に他卓の結果をちょろちょろ見回る人が増えてくる


その光景が一番顕著なのが、タイトルにあるとおり最終節前の終盤である。
というのも、最終節になるともう「昇級確定」「残留確定」「降級確定」といったポジションの人が少なからず出てしまうことが多いからだ。

これが8節目あたりだと、まだ全員にチャンスがある。
協会ルールで残り12半荘、全てラスなら誰でも降級があるし、全てトップなら残留・昇級があるからだ。

さて、今日はそのリーグ戦、
いよいよ終盤にあたる第8節である。

今から卓内というか会場に漂うキリキリした空気を考えると、
ちょっと憂鬱かつ楽しみだったりする。

ちなみに今のポイントがこっち。
https://twitter.com/ClubNPM/status/883624695295229953

そして僕の卓にいる人は以下の通り
①須田 良規 432.9
②崎見 百合 256.2
③ワシ 215.2
④松本 吉弘 121.3
⑤千貫 陽祐 -129.4

多分この卓を見た他のB1リーガー達が思うのはただ一つ

須田、たくさん勝て!
お前はもう昇級でいい!
昇級ラインも降級ラインも引き下げろ!

だろう。
僕だったらそう思うw

まあただ僕としては自分がポイント稼ぐのはもちろん、
ここで是非とも須田も引きずり混戦にして昇級確率あげときたいわけだ。

そんな感じで1回、1回場が重くなる終盤戦。
本日11時より飯田橋東南荘です。

興味のある方は是非^^

2017年8月3日木曜日

和了牌はスルーできる。でも和了牌が無い場合、スルーできるか?

当たり前の話だが、
麻雀では和了牌をツモった時、もしくは他家から出たときに、
「ロン」「ツモ」を拒否する=見送る権利がある。

「当たり前だろ」と言われりゃそれまでだが、
例えば以下のようなピンフ・純チャン・三色
高目であがる為に安目をスルーする事はもちろんOKだ。

二三①②③⑨⑨123789

そして巷のフリーだと着順アップを目指すうえで、
「他家がトビになるのを防ぐ為」という事で和了を見逃す場合も結構ある。

まあフリーには大体祝儀Pがある関係上、
オーラスとかのごく限られた状況除いては、
トビを防ぐ為のダマやスルーはしない方が結構有利なケースもあり、
巷には「やりすぎ」の人が多い、と個人的には思うのだが。


さてそんな中、
先日フリーを打っていてこんな状況に遭遇した。
南2局で点棒は以下の通り

東家 3000
南家 52500
西家(ワシ) 40500
北家 4000

トップ争いについてほぼ南家とのマッチレース。
東家と北家は必死の3着争いの構図の中、
北家が10巡目にリーチ

こっちの手牌が良くないのもありベタおりしていた中、
13巡目に現物が無くなり、アンコの中を落とし始めてふとある事に気付いた。

ここまで自分の捨て牌がヤオチュウ牌だけ、
つまり流し満貫状態だったのである。

中を全て切って、その後に2個ヤオチュウ牌を切れば成立、
ヤオチュウ牌は全種類とも現物orスジであり、問題なく切れる状況。
というか河が強い為、中張牌の現物がいま手元に一個もなかった。
そして点棒状況を見てふと思った。
「これ、もしも流し満貫成立した時に”和了しない”って可能なんだろうか?(・・;)」

今回の場合、もはや2着オチはほぼ無い状況の中で、
流し満貫が成立すると東家がトビになる。
しかし中張牌の現物が無い以上、今後持ってきたヤオチュウ牌は強制的に切らざるをえない。
となると「あがりたくないけど成立してしまう」というケースが考えられたわけだ。

「店の決め次第だろう」と思いつつも、
和了拒否宣言が可能なのか、とかちょっと興味を持った。

先ほど書いたとおり、麻雀は普通の手だったらあがるもあがらないも本人の自由だ。
これを拒否する権限が「流し満貫だけは無い」となると、ちょっとレアケ、
というか麻雀のルール後付けが生んだ不整合の一つだなあ、とか思ったわけである。



まあ結局そのあとヤオチュウ牌引かず、だったけどね。

ちなみに「流し満貫は自分が鳴いてもOKか?」という問いもあるが、
某店舗では「流し満貫は面前手役だからダメ」といっていた。
まあ実際に認めてないケースを他店舗でも見た事はある。

フリーで一回、捨て牌で国士和了しての流し満貫を見た事もある。
ありそうであんまりないこのケース、あがった本人も「役満じゃダメ?」とちょっと複雑そうだった。

流し満貫の和了拒否、
もしもOKのお店があったら是非当方にご連絡くださいw

2017年8月1日火曜日

麻雀も人狼も関係ない雑学話 その6:レトロゲーム、それは製作者の情熱

自分はファミコン・スーファミ・PS・PS2と、
まさに家庭用ゲーム機の過渡期を生きてきた世代である。

そして改めて、
今のゲームと昔のゲームは根本的な部分で差があると思うのだ。

ファミコン初期のゲームと言うのはやはりカセット容量との戦いだったといえる。

入力できる情報量にかなりの限りがある時代、
今のゲームのような美しいグラフィックは勿論だせない、
ゲームに詰め込める中身も圧倒的に少ない。

そんな中で各製作者の方々の
「どうすれば長く楽しんでもらえるか?」という思いが随所に見られる、
これが本当に面白いのだ。



その考え方もゲームによってかなり違う。
「ロードランナー」「ドルアーガの塔」
これらのように単純だが奥深いパズル要素により長く楽しめる形を狙ったゲーム

「迷宮組曲」のようにライフ設定等を上手く変更し2週目,3週目と徐々に難しくして、
数週すると真のエンディングとるゲーム

「ドラゴンボール 神龍の謎」とかは、
「そもそも運がないとクリアできない」なんて仕様だったりもした。
※超回復アイテムのケーキが取れなきゃ絶望
でも「運任せ」というのは後の時代というか現代でもよくあるスタイルで、
スーファミの「セプテントリオン」なんかは、それもあいまって生まれた名作と言える。

「高橋名人の大冒険島」
「たけしの挑戦状」
これらは「最初からクリアさせる気がないんじゃないだろうか」という仕様になってたりもした。
ちなみに高難易度で有名な「魔界島」は、どちらかというアーケードからファミコン移植した時にゲームバランス設定を一部ミスった為にそうなってしまったという話も有名。

そしてやっぱりRPG

ドラクエ1,2,3あたりをやった事ある人は解ると思うが、
初期のRPGというのはとにかく自由度が高くヒントも少ない。
今のRPGに慣れてる人からすると「何をやればいいのか全く解らない」というケースがとにかく多い。
頭を使って小さいヒントを見逃さず、
地道な作業をコツコツやるというは近年RPGからすれば考えられない事かもしれない。

ドラクエ2とかはそれが顕著でとにかくヒントが少ない。
そして多くの「旅の扉」で世界の色々なポイントにいけるが、
それがどこかが良く解らずとてつもなく広い世界を歩かされているかのような気分になる。
でも全容が見えると「実はそうでもない」と気付かされたりもするわけだ。

ラスボスがベホマとか使ったりもする。
当時はHP設定値の上限が低かったのもあり、強さを調整するためにやむをえなかったのだろう。
その分倒せるかどうかが運次第「ベホマ使われたら詰み、使われなきゃ楽勝」というケースもあったりした。というか、「ラスボスを倒せるレベルでも雑魚的相手に全滅」とかが初期RPGは普通にある。



そして色々と面白いバグも多い。
伝説のサガシリーズの原点である「Saga」なんかはとんでもなく強いラスボスがチェンソーという超手軽な武器で一撃死となる。
もうちょっと後のスーファミでもこういう現象はあって、
ファイナルファンタジー5では「ラスボスを最終形態変化前にぶっ殺せる」とかいうトンでも技もあった。

今のRPGって自由度が低い物がやっぱ多い。まあ設定されている世界がそれだけ広いってことで、その分我々を楽しませてくれる多くの要素があるともいえるんですが、
オールドファンとしてはちょっと切ない部分があったりもする。

僕がドラクエ8を結構好きだったのは序盤の自由度の高さ。
ドラクエ9もやっぱ自由度の高さが好きだった。

改めてファミコン世代の色々なゲームって、
今のゲームのような完成されたシステム・シナリオ・CGというのは無いですが、
クリエイターの人達の個性とか、ファンを楽しませたいって個人的な試行錯誤や思いが感じられる、
だから僕レトロゲームとかアナログゲーム大好きなんです。

さて、
そんなゲームの過渡期を生き抜いてきたこの私、
先日のスリアロ村は本当に今まで麻雀プロやってきた中でも指折りに嬉しい体験でした。

堀井雄二さん、
小学校も中学校も高校も大学も大人になっても勇者やってる僕にとって神様みたいなもんだもんなあ・・・・・
放送中だしあんま表には出さなかったけどw
まあ一つ不満をいえば、
三戦目の狼どものせいで1日しか同村できなかったのが悲しい。
このときの狼の人達には、次同村したときに「この間の恨み」といって真っ先に投票しようと思います。
まあでも初戦に狂人引いて処刑されたおかげで天国ルームにて色々とお話できたのは至福でした。スリアロ村五十六幕に公開なし。(ただしゲーム内容除くw)

さて仕事も今週である程度落ち着きそうだし、
夏休み入るまえにいよいよ11買うかな。
楽しみ^^

改めてご視聴頂いた方々、ありがとうございました!
TSも是非に^^

●ニコ生
http://live.nicovideo.jp/watch/lv302535300
●Fresh!
https://freshlive.tv/jinrou-ch/134624