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2017年10月13日金曜日

第16期雀王決定戦がいよいよ始まる

いよいよ明日から第16期雀王決定戦が開始となる。
決勝面子は以下の四人

角谷ヨウスケ(現雀王)
鈴木たろう(Aリーグ1位)
田内翼(Aリーグ2位)
金太賢(Aリーグ3位)

先期に鈴木たろうを大逆転で下し初戴冠となった現雀王の角谷、
対して「あんなに悔しい負けは無かった」と語った鈴木たろうの今期にかける思いは特別な物だろう。
一方で数回の決定戦進出を経験しながらも未だに優勝未経験の金、
そして関西若手のホープ、関西のタイトル「ヴェストワンカップ」を2回優勝と実績は十分の田内、
なかなかに面白いカードなんじゃないでしょうか^^

さて改めて、
去年書いた角谷についての記事
http://susumutakenaka.blogspot.jp/2016/11/blog-post_13.html


この中で僕は「今回の下馬評で文句なく角谷が一番下だった」という点を書いた。
んでぶっちゃけ、今年どうなったか?と本気で考えると、
やっぱ今年も角谷は本命にはならないだろうと思っている^^;
というか本命アンケートとったらぶっちぎりで鈴木たろうが1位だろう。

角谷だって今年はMONDOチャレンジマッチや最強戦といった色々なメディアで結果を出している。
「でもやっぱなんとなーく優勝しそうなイメージがない」とか思ってしまう。

その理由を考えた時、
彼の温和な人柄もあるのだが
やはり「角谷の打ち筋が恐ろしくエキセントリックだから」というのがある。

僕には考えられない仕掛けやプッシュの数々、
昔一緒にやってた「ハイステ」という配信番組でも
「まーた角谷さんが奇行に走りましたね・・・」
「打ってるのが角谷さんなだけにこっちが想像しない事する事があって・・・」
とか未来の雀王様に散々ないいようであった^^
そして彼が雀王になった後も同じように言っていた^^;
それ位に僕にとって彼の打ち方は特殊に見えるのだ。

だがとある日、
僕の彼の麻雀に対する感想を改めて面と向かって言った時の返答、
「別に自分の打ち方が普通と思ってない。でも得だと思ってる。」
これを聞いた時には
「コイツ実は凄いのかも」
とちょっと思ったりもした。

世間のフリー雀荘とかならありふれた台詞なのだが、
競技を長くやって研究を長くやってる人からはあまり聞かない台詞だったからである。



競技を長くやる事は自分の中に一本のロジック(=ベクトル)を作る部分が大きい。
麻雀という結果と内容が直結しないゲームにおいてぶれずに勝ち続けるために、
多様な価値観を自分の中で内包しつつも、最終的には一本の方向性に自分を纏め上げる事が競技選手の典型的なスタイルである。
そして大半の人間は「得だと思う事 = 勝率が高い事 = 普通の王道」というベクトルに向かって動き、
その結果「自分の打ち方 = 普通」という方向の思考をする事が多いのだ。


例えば僕なんかも「自分の選択は極めて普通」と考えて常に動いている。
そりゃ場面によってはブラフかけたリ安いリーチ打ったりといった世間で言う奇手もかけるが、
それでもそれは自分の中では「かけるのが得」と考え、つまり「それが普通」と思っている。
自分の打ち方を異常と思える方向に舵を切るなんて考えた事も無い。

これに対して、
角谷くらいに長く麻雀を打っている人間が「普通」と「得」を切り離して考えている事が本当に珍しい事だと思った。
角谷の内に秘めた情熱とか自信がちょっと垣間見えて、
上記の通り「実は大物?(・・;)」とかちょっと思ったわけである。

さてちなみに、
僕の目から見て「協会の中で変った打ち方の人ランキング」を作るなら、
金太賢も間違いなくその中にあがってくる。

彼の打ち方もとにかく独特だ。
中盤の手組みが僕の想像の出来ない方向性に向かう事が結構ある。
彼が解説とかする時の発言を聞いている限り考えている事はきわめて普通に思えるのが逆に意外、と思うような特殊な打ち筋と個人的には思ってる。
今期決勝で角谷と変化球対決してくれるのはある意味楽しみだ。

ちなみにこれに対して田内は正統派のオーソドックス投手だろう。
熱心な研究とそれにより培った手順は王道と思えるケースが多い。

でもそうやって考えると、
鈴木たろうって人は直球も変化球もなんでもござれのオールラウンダー。
いや僕の目からは結構「普通」なんだけどね。世間にはそう見えてないのを考えると、僕も普通じゃないのだろうか・・・・
まあ、やっぱ本命は揺るがない。アンケートではやっぱり一位になるだろう。

でもアンケート数字なんて関係ない。
卓に入れば皆1人、いや正確には4人か。
声援で勝てるなら苦労はしない。
信念で勝てるなら苦労はしない、
そして王道か邪道かも、彼らのレベルになればあまり勝負には関係ないのかもしれない。

さて、今年もいよいよ決戦が始まる。
去年以上に素晴らしい戦いを期待しよう。

http://live.nicovideo.jp/watch/lv307310843
https://freshlive.tv/threearrows-ch/159432